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コンプリートセットを手放すとき|まとめて出すか単品にするか

コンプリートセットとは、ある範囲のカードを欠けなくそろえた状態を、持ち主の側でひとまとまりとして扱っているものを指します。結論から言うと、手放す前にまず決めるのは出し方ではなく「どの範囲をそろっていると呼ぶか」であり、この定義があいまいなままだと、まとめて出しても単品に分けても話が食い違いやすくなります。公式が販売している商品としての「セット」と、持ち主が集めてつくった「セット」は別物である点も、最初に区別しておきたいところです。この記事では、範囲の決め方、まとめて出す場合と分ける場合の違い、記録の残し方という順に整理します。個々のカードの数字は相場データベースで確認できます。

「そろっている」の意味は一つではない

図: そろえ方の四つの数え方

そろえたという言葉は、人によって指している範囲が違います。よく使われるのは、商品単位でそろえる、シリーズ単位でそろえる、特定の種類だけそろえる、自分で決めた範囲でそろえる、という四つの数え方です。同じ「全種そろっています」でも、どれを指しているかで中身はまったく変わります。

四つの数え方の違い

商品単位は、一つの商品に収録されているカードを欠けなく集めた状態です。シリーズ単位は、複数の商品にまたがる範囲を指します。特定の種類だけというのは、たとえばある種類のカードに限って集めた場合で、これも本人の中では「そろっている」状態です。

自分で決めた範囲の場合は、外から見て判断できません。手放すときに「そろっている」とだけ伝えると、受け取った側は別の範囲を想像する場合があります。どの範囲かを言葉にしておくことが、行き違いを防ぐ最初の一手になります。

余った分は別の整理

なお、同じカードが複数枚あって余っている場合は、そろえる話とは別の整理になります。余った分の振り分け方は同じカードが何枚もあるときの整理にまとめています。

公式の商品区分と「セット」という言葉

ポケモンカードゲームの公式サイトでは、商品が四つの区分で案内されています。持ち主が集めてつくったまとまりと、最初から一つの商品として売られているものは、言葉が似ていても性質が違います。

公式サイトの商品区分公式サイトの説明
拡張パック複数のカードがランダムに封入されている
構築デッキカード60枚入りで、すぐに遊べる
その他の商品カードが入っている。いろいろなタイプの商品
周辺グッズより快適に遊べるためのグッズ

商品名のセットは公式情報で確かめる

「◯◯セット」という名前の商品がこのうちどの区分で案内されているかは、商品ごとに異なります。同梱物の構成も商品によって違うため、未開封のまま持っている商品を手放す場合は、公式の商品情報で内容を確かめてから説明したほうが確実です。

未開封の商品としての扱いは、集めてそろえたカードの束とは論点が変わります。箱の形での扱いはポケカ未開封BOXの扱い方、パック単体や構築済みの商品についてはパック単体・構築済みデッキの扱いにまとめています。

数える範囲を決める手がかり

また、公式サイトではカードが大きく分けて四種類あると説明されており、カード検索ではスタンダード、エクストラ、殿堂、すべてのカードというレギュレーションの区分で絞り込めるようになっています。どの範囲を数えるかを決めるとき、この区分は手がかりになります。

何をもって全種とするかを先に決める

何を数えないかを決める

範囲を決める作業は、実際には「何を数えないか」を決める作業でもあります。同じ絵柄で仕様の違うカードを別に数えるのか同じとみなすのか、特別な仕様のカードを範囲に含めるのか、といった判断が入るためです。

この判断は、カードに印刷されている番号を手がかりに整理できる場合があります。番号の読み方と、そこから分かることは型番・コレクションナンバーの見方にまとめています。シリーズごとのレアリティの並びを確認したい場合はシリーズ別レアリティ一覧が参考になります。

欠けは具体的に書き出す

範囲を決めたら、その範囲に対して実際に何枚あるかを数えます。ここで欠けが見つかることは珍しくありません。欠けがある状態を「ほぼそろっている」と表現すると、受け取る側の理解と差が出る場合がありますので、欠けている分は具体的に書き出しておいてください。

数えた結果は、後の手続き全体で使える材料になります。数え方そのものでつまずきやすい点は送った枚数と査定が合わないときで扱っています。

まとめて出す場合に起きること

図: まとめて出す場合に起きる四つのこと

そろえた状態のまま出す場合、起きやすいのは、一度で手続きが終わる、欠けの有無が見られる、内訳が分かりにくくなる、抜き出す機会がなくなる、という四つです。手間が小さい代わりに、中身の見え方が粗くなるという性質があります。

量が多いほど手間が減る

一度で手続きが終わる点は、量が多いときほど効いてきます。枚数が増えるほど個別のやり取りは負担になり、時間もかかります。まとまりのまま出せるなら、その分だけ作業は短くなる傾向があります。

一方で、まとまりとして扱われた結果がどうなるかは、店側の方針によって異なります。そろっていることを一つの要素として見る場合もあれば、個別のカードの積み上げで見る場合もあり、扱いは店舗により異なります。事前に方針を確認しておくと、結果を読み違えにくくなります。

単位の決め方は共通する

まとめて出すという形そのものの進め方は、デッキという単位で出す場合の考え方と共通する部分があります。デッキ単位で手放すときの考え方もあわせて読んでおくと、単位の決め方の感覚がつかみやすくなります。

単品に分ける場合に起きること

分けて出す場合は、内訳が見えるようになる代わりに、手続きの回数と管理の手間が増えます。まとまりとしての意味は失われますので、そろえたこと自体に思い入れがある場合は、分ける前に一度立ち止まって考えたほうがよいでしょう。

分けるときに起きやすいのは、途中で範囲が分からなくなることです。一度ばらしてしまうと、どこまでがそろっていた範囲なのかを後から復元するのは難しくなります。分ける前に範囲と枚数を記録しておくと、この問題を避けられます。

また、分けた後で一部だけを残すという選択もあります。手元に残したいものと手放すものを先に分けておけば、作業は一度で済みます。残す基準の決め方はポケカ引退・まとめ売り完全ガイドの仕分けの考え方が参考になります。

枚数が多く、個別に見るのが現実的でない範囲が出てくる場合もあります。その部分をどう扱うかはノーマル・大量カードのまとめ査定で整理しています。

判断の材料をどうそろえるか

図: まとめて出す場合と分ける場合を比べる四つの軸

比べるのは四つの軸

どちらを選ぶかは、手続きの回数、かかる時間、内訳の見えやすさ、まとまりとしての意味、という四つの軸で比べると整理しやすくなります。どれを重く見るかは人によって違いますので、正解を一つに決める必要はありません。

比べる軸まとめて出す場合単品に分ける場合
手続きの回数少なくなる傾向があります増える傾向があります
かかる時間短くなる場合があります長くなる場合があります
内訳の見えやすさ分かりにくくなります一枚ごとに確かめられます
まとまりとしての意味そのまま残ります失われます

材料として見ておきたいのは、そろえた範囲の一覧と、その中で目立つカードの状況です。カードごとの数字は相場データベースで確認できますので、範囲の一覧と突き合わせておくと、どこに判断の重さがあるかが見えてきます。

数字の種類を取り違えない

ただし、掲載されている数字の性質を取り違えると比較になりません。買取参考価格と販売価格と落札価格はそれぞれ別の数字ですので、買取参考価格・販売価格・落札価格の違いを先に確認してください。掲載のないカードが含まれる場合の考え方は相場データに載っていないカードにまとめています。

数量と特徴の記録を残す

まとまりで動かす場合、記録の粒度が後の確認を左右します。古物営業法では、古物商が古物を受け取ったり引き渡したりしたときは、その都度、取引の年月日、古物の品目及び数量、古物の特徴、相手方の住所、氏名、職業及び年齢などを帳簿等に記載または記録しておかなければならないとされています。

店側にも記録が残る

つまり、まとめて出したとしても、店側では品目と数量、特徴を記録することが求められている、という前提があります。この帳簿等は最終の記載をした日から三年間備え付けるか、記録を保存しておくこととされています。

持ち主の側でも同じ粒度で控えておくと、後から照らし合わせができます。範囲の名前、含めた枚数、欠けている分、特徴のあるカードの有無、という項目を書き出しておけば、やり取りの中で確認したいことが出たときに材料になります。

記録を用意してから相談する

記録を用意したうえで先に相談する形にすると、話が具体的になります。事前の相談の進め方は事前査定の使い方、送る場合の荷造りは宅配買取に送るときの梱包手順を参照してください。

やってはいけないこと

図: セットを手放すときに避けたい四つの行動

まとまりで扱う場面で起きやすい失敗は、欠けたまま全種と伝える、中身を数えずに送る、記録を残さず分ける、別の商品を混ぜる、という四つです。いずれも、後から確認しようとしたときに材料が残らないという共通点があります。

欠けたまま全種と伝えることは、意図がなくても食い違いの原因になります。範囲の定義が人によって違う以上、「この範囲で、この枚数、欠けはこれ」と具体的に伝えるほうが確実です。

中身を数えずに送ると、届いた側の数え方と自分の認識がずれたときに、どこで差が出たのかを確かめられません。送る前の控えがあるかどうかで、その後の話の進めやすさは大きく変わります。

別の商品のカードを同じまとまりに混ぜることも避けてください。範囲が崩れるだけでなく、受け取る側の確認作業も増えます。別のタイトルのカードが混ざっている場合の扱いは他タイトルのカードが混ざっているときにまとめています。

まとめ|数え方を決めてから出し方を選ぶ

コンプリートセットを手放すときは、範囲を決める、数える、記録する、出し方を選ぶ、という順番で進めると迷いにくくなります。まとめて出すか分けるかは最後の判断であり、先に決めるべきは「どの範囲をそろっていると呼ぶか」です。

一般的な考え方として読む

まとまりとしての扱いは店舗により異なりますし、同じ範囲でも時期によって見られ方が変わる場合があります。ここで書いたのは一般的な考え方であり、特定の進め方を勧めるものではありません。

範囲の一覧と数字を突き合わせたい場合は相場データベースを使ってください。実家などに置いたままのコレクションから範囲を作る場合は実家で出てきたカードの扱い、そろえたものを手元に残して飾る場合はポケカを飾るときの注意もあわせて参照してください。

参考にした情報

参考にした情報は、ポケモンカードゲーム公式サイトの商品情報同カード検索古物営業法(第十六条・第十八条)です。商品の構成や区分は時期によって変わる場合がありますので、手放す前に公式の商品情報で確認してください。

FAQよくある質問
Q. そろえたセットは、まとめて出すほうが有利ですか?
一概には言えません。まとまりとして見るか、個別のカードの積み上げで見るかは店舗により異なります。手続きの回数や時間を短くしたい場合はまとめる形が向き、内訳を一枚ずつ確かめたい場合は分ける形が向く、という整理になります。
Q. 数枚だけ欠けている状態でも「コンプリート」と言ってよいですか?
範囲の定義は人によって違うため、欠けがある場合は具体的に伝えるほうが行き違いを防げます。どの範囲で、何枚あり、どれが欠けているかを書き出して示す形が確実です。
Q. 公式が売っている「セット商品」と、集めてそろえたセットは同じ扱いですか?
別物として考えてください。公式サイトでは商品が拡張パック、構築デッキ、その他の商品、周辺グッズの四区分で案内されており、未開封の商品はその商品としての構成が基準になります。集めてつくったまとまりは、持ち主が範囲を決めたものです。
Q. まとめて出すとき、中身の一覧は必要ですか?
必須と決まっているわけではありませんが、控えを作っておくと後から確認しやすくなります。古物営業法でも、店側は品目及び数量や特徴を帳簿等に記載することとされていますので、同じ粒度で控えておくと照らし合わせができます。
Q. 一度ばらしたセットを、後からそろえ直せますか?
理論上は可能ですが、どこまでがそろっていた範囲だったかを後から復元するのは難しくなる傾向があります。分ける前に範囲と枚数を記録しておくことをおすすめします。

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