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海外通販でカードを買うときの関税と消費税|免税の目安と納め方

海外通販でカードを買うときの関税と消費税とは、海外のショップや個人からポケカ・トレカを取り寄せたときに、日本へ持ち込む段階で税関が課す税金のことです。結論から言うと、2026年9月時点では、個人で使う目的の輸入は「海外小売価格に0.6を掛けた額」が課税価格になり、その合計が一万円以下なら関税も消費税も免税、超えると遊戯用カードの関税と消費税が受け取り時に請求されます。この0.6掛けの特例は2028年3月末で廃止されることがすでに法律で決まっているため、この記事では「今のルール」と「2028年4月以降」を分けて整理します。買う前に国内の参考価格を相場データベースで確認しておくと、税金と送料を足しても取り寄せる意味があるかを判断しやすくなります。日本語版と海外版の違いは英語版・海外版ポケカの買取で整理しています。

税金は「課税価格」で決まる|まず仕組みを押さえる

図: 海外小売価格に0.6を掛けて課税価格を出し、一万円以下なら免税、超えると関税と消費税がかかる流れ

海外から届く荷物の税金は、商品の値段そのものではなく「課税価格」という税関が決める金額をもとに計算されます。ここを知らないと、免税になる目安も、届いた通知書の金額も読めません。

個人使用なら海外小売価格の6割が課税価格

個人が自分で使う目的で輸入する貨物の課税価格は、海外小売価格に0.6を掛けた金額になります(税関「少額輸入貨物の簡易税率」)。自分で遊ぶ・集めるために買ったカードはこの扱いが基本ですが、販売目的とみなされる数量や頻度になると個人使用と認められない場合があります。

送料と保険料の扱い

個人使用以外の貨物では、商品代金に運送費と保険料を足した額(いわゆるCIF価格)が課税価格になります(税関「国際郵便物課税通知書の見方」)。外貨建ての価格は、税関に荷物が提示された日の公示レートで円に換算されるため、注文時のレートとずれることがあります。

課税価格の合計が一万円以下なら免税

課税価格の合計額が一万円以下の物品は、関税と消費税が免税になります(税関カスタムスアンサー1006)。0.6掛けと組み合わせると、海外小売価格でおよそ一万六千円台までが免税の目安です。財務省の改正解説でも「販売価格一万六千六百六十六円までの貨物が少額免税制度の対象」と説明されていますが、この目安は2028年4月以降は使えなくなります(後述)。

遊戯用カードの関税率と消費税の計算順

図: 遊戯用カードと印刷物の関税率の違いと、関税のあとに消費税がかかる計算の順番

カードは「遊戯用カード」として分類されるのが基本で、関税率は品目ごとの実行関税率表で決まっています。関税と消費税は別々に計算され、順番があります。

分類統計品目番号基本税率協定税率備考
遊戯用カード9504.403.8%3.2%経済連携協定の相手国産などは無税の欄がある
その他の印刷物4911.99無税無税ゲーム要素のない絵柄だけのカードが該当し得る
簡易税率「その他のもの」―5%―課税価格二十万円以下の少額貨物向け。無税品には適用されない

出典: 実行関税率表(2026年4月1日版)第95類・同 第49類・税関「少額輸入貨物の簡易税率」

トレーディングカードは「遊戯用カード」9504.40が基本

東京税関の特集資料では、トランプ・かるた・トレーディングカードなどをまとめて統計品目番号9504.40の「遊戯用カード」として扱っています(東京税関「遊戯用カードの輸出」2024年5月)。輸入時も同じ分類で見られるのが一般的で、2026年4月1日版の実行関税率表では基本税率3.8%、協定税率3.2%、経済連携協定の相手国からの輸入などで無税となる欄が並びます。実際にどの税率が使われるかは原産地や書類で変わるため、届いた通知書で確認してください。

消費税は「課税価格+関税額」に10%

消費税の課税標準は、関税の課税価格に関税額を加えた価格です(税関カスタムスアンサー6103)。税率は消費税7.8%と地方消費税2.2%を合わせた10%です(税関カスタムスアンサー1111)。関税が無税でも消費税は別に計算されるため、「関税はゼロなのに請求が来た」という状況は仕組みどおりです。

簡易税率が使われる場面

課税価格の合計が二十万円以下の郵便物や一般貨物には、品目を七つに大別した簡易税率が使われ、カードは「その他のもの」の5%に当たる可能性があります。ただし関税が無税または免税になる品物には簡易税率は適用されず、受取人が希望すれば一般税率を選ぶこともできます(税関「少額輸入貨物の簡易税率」)。どちらが有利かは分類次第なので、通知書の税率欄を見て判断するのが確実です。

免税になる目安と、分けて送っても合算される理由

図: 免税の判定で確認する項目のチェックリスト(申告ごとの合計・分割郵送の合算・贈り物や中古品も原則課税)

「一万円以下なら免税」は単純に見えて、どの単位で合計するかに決まりがあります。ここを誤解して注文を分けると、かえって手間と税金が増えることがあります。

判定は「1申告」「1包装」ごとの合計

一般貨物は1回の輸入申告に含まれる貨物の課税価格の合計、郵便物は1つの包装に入った貨物の合計で一万円以下かどうかを判定します(税関カスタムスアンサー1006)。同じ荷物に複数のカードが入っていれば、その合計で判定されます。

同じ差出人からの分割郵送は合算される

同一差出人から同一名宛人へ、同一時期に分けて郵送されたものは、分割されたすべての郵便物の課税価格を合計して判定します(税関1006・同6103)。重量制限のために2個口になった場合も同じです。免税枠に収める目的で注文を割っても、時期と差出人が同じなら合算される可能性があると考えておくほうが安全です。

贈り物や中古品でも原則は課税

個人使用の品物や贈り物であっても、原則として関税の対象になります(税関「少額輸入貨物の簡易税率」)。中古のシングルカードでも同じで、「使用済みだから非課税」という扱いはありません。価格が分かる書類がない場合は、税関から確認のハガキが届き、購入画面の控えなどの提示を求められることがあります(税関「個人輸入通関手続」)。

受け取り方と納め方|国際郵便と国際宅配便で違う

図: 国際郵便は課税通知書と一緒に配達され配達時に納付、国際宅配便は通関業者が立て替えて受取時に精算する流れ

税金の払い方は、荷物が国際郵便で届くか、国際宅配便で届くかで変わります。どちらも「税金を納めないと荷物を受け取れない」点は同じです。

輸送方法税額の目安受け取りと納付の流れ
国際郵便税額の合計が一万円以下課税通知書と荷物が一緒に配達され、その場で納付を委託して受け取る
国際郵便一万円を超え三十万円以下到着と税額の連絡が入り、配達を希望すれば配達時に納付。希望しなければ郵便局等で納付書を受け取り納める
国際郵便三十万円を超える課税通知書のみ届き、指定の郵便局等で納付してから受け取る
国際宅配便金額を問わず通関業者が手続を代行し、立て替えた税金と手数料を受け取り時などに精算する

出典: 税関「個人輸入通関手続」

国際郵便|課税通知書の中身を確認する

課税価格が二十万円以下の郵便物に課税する場合、税関外郵出張所が「国際郵便物課税通知書」を作成して名宛人に送ります。通知書には品名、課税標準となる価格と数量、適用税率、税額が書かれています(税関6103)。課税品を受け取るときは、税金のほかに日本郵便の取扱手数料(通関料)が別途必要です(税関「個人輸入通関手続」)。金額に疑問があるときは、納付する前に通知書に記載された外郵出張所へ申し出るのが手順です。

国際宅配便|業者の立替と手数料

国際宅配便を使った場合の通関手続は通関業者が代行します(税関「個人輸入通関手続」)。税金は業者が立て替え、受け取り時や後日の請求で精算する形が一般的で、立替に伴う手数料が上乗せされることがあります。手数料の有無と金額は業者ごとに異なるため、注文前に配送方法の案内を確認しておくと、届いてから慌てずに済みます。

二十万円を超える場合は申告が必要

課税価格が二十万円を超える郵便物は、賦課課税ではなく申告納税方式になり、仕入書などを揃えて自分か通関業者が輸入(納税)申告を行います(税関「個人輸入通関手続」)。高額なカードを海外から取り寄せるときは、この手続の手間と時間も見込んでおく必要があります。

やってはいけないこと|過少申告・贈り物扱い・放置

税金を減らしたい気持ちから、送り主に価格を低く書いてもらう、贈り物扱いにしてもらうといった依頼を見かけますが、いずれも避けるべき行為です。

価格を低く書いてもらう

関税と消費税の課税標準は、実際の取引をもとにした課税価格です(税関カスタムスアンサー1104)。事実と違う価格の申告は税関の確認対象になり、正しい価格を示す書類の提出や修正を求められます。購入画面や決済の控えは、荷物が届くまで残しておいてください。

購入した品を「贈り物」と書いてもらう

贈り物であっても原則は課税対象で(税関「少額輸入貨物の簡易税率」)、購入した品物を贈り物と申告するのは事実と異なる申告にあたります。免税の判定は品物の名目ではなく課税価格で行われるため、表記を変えても意味がありません。

通知書や確認ハガキを放置する

郵便物が一定期間内に引き取られないと差出国へ返送されることがあります(税関「個人輸入通関手続」)。税関からの確認ハガキが届いたら、記載された書類を揃えて早めに連絡するのが原則です。

2028年4月からの改正で変わること

図: 現在の0.6掛けと一万円以下免税の仕組みが、2028年4月から課税価格そのものでの判定と少額通販への消費税課税に変わる対比

2026年度の税制改正で、少額輸入貨物の扱いが大きく見直されました。個人でカードを取り寄せる人に関係するのは次の二点です。

0.6掛けの特例は2028年3月末で廃止

個人使用貨物に限り課税価格を海外小売価格の6割にする特例は、関税定率法等の一部を改正する法律(令和8年法律第5号)により、2028年(令和10年)3月末をもって廃止されます(財務省「令和8年度税制改正の大綱の概要」・財務省 改正解説「消費税法等の改正」)。以後は、免税の判定も海外小売価格の6割ではなく、課税価格そのもので一万円以下かどうかを見ることになります。

一万円以下の通販にも消費税がかかる仕組みへ

同じ改正で、国境を越える通信販売のうち一万円以下の少額輸入貨物の販売が消費税の課税対象になり、海外の販売事業者やプラットフォーム事業者が納税する仕組み(プラットフォーム課税)が導入されます。施行は2028年(令和10年)4月1日です(財務省 改正解説)。買う側から見ると「海外通販は消費税がかからない」という前提が崩れ、販売価格に消費税相当が含まれる形に近づくと考えられます。

今の段階で押さえておくこと

2026年9月時点では従来どおり0.6掛けと一万円以下の免税が使えます。ただし施行までに税関や財務省から実務の案内が追加される可能性があるため、取り寄せの頻度が高い人は公式ページを定期的に確認してください。当サイトでも改正の施行に合わせて本記事を更新します。

買う前に国内の参考価格と比べる

海外通販の魅力は国内に流通していないカードや価格差ですが、税金・送料・為替・手数料を足した「着地の金額」で比べないと判断を誤ります。次の順で確認すると整理しやすくなります。

着地の金額を出す

海外小売価格に送料を足し、課税価格を計算して関税と消費税を見積もり、宅配便なら立替手数料も加えます。合計を国内の販売価格や買取参考価格と並べ、差がどれだけ残るかを見ます。国内の参考価格は相場データベースで、注目カードの動きはランキングで確認できます。

状態表記と真贋を確認する

海外の出品はNMやLPなどの状態表記が使われ、日本の状態ランクとは基準が異なります。読み方は海外式の状態表記の読み方を参照してください。届いてから偽物と分かるケースもあるため、偽物の見分け方を事前に見ておくと安心です。海外から届いたカードを国内で手放すときの見られ方は英語版・海外版ポケカの買取にまとめています。

逆方向(輸出)は別の手続

海外へカードを送る場合は、輸入とは別の手続になります。海外にカードを送るときで整理しています。

FAQよくある質問
Q. 海外通販でカードを買うと必ず関税がかかりますか?
必ずではありません。個人使用の輸入では、海外小売価格に0.6を掛けた課税価格の合計が一万円以下なら関税・消費税とも免税です。超えた場合は遊戯用カードの関税と消費税が課され、関税が無税の欄に当たっても消費税は別途かかります。判定は荷物ごとの合計で行われます。
Q. 関税は無税なのに消費税だけ請求されたのはなぜですか?
消費税は関税とは別に、課税価格に関税額を加えた額に10%で計算されるためです。関税が無税や免税でも、課税価格の合計が一万円を超えていれば消費税と地方消費税は課税されます。
Q. 課税通知書の税額に納得できないときはどうすればよいですか?
納付する前に、通知書に記載された税関外郵出張所へ申し出てください。品名や価格の根拠となる購入画面の控えや決済明細を用意すると確認が進みやすくなります。荷物は一定期間引き取られないと返送されることがあるため、早めの連絡が安全です。
Q. 何回かに分けて注文すれば免税になりますか?
同一差出人から同一名宛人へ同一時期に分けて送られた郵便物は、合計した課税価格で判定されます。別々の注文でも、時期と差出人が重なると合算される可能性があります。免税枠を狙って分割するより、必要なものをまとめて手続を一度で済ませるほうが手間が少ないことが一般的です。
Q. 2028年4月以降は何が変わりますか?
個人使用貨物の課税価格を海外小売価格の6割にする特例が2028年3月末で廃止され、免税の判定は課税価格そのもので一万円以下かどうかを見るようになります。あわせて、一万円以下の少額輸入貨物の通信販売にも消費税が課される仕組みが同年4月1日に施行されます。詳細は財務省・税関の公式情報で確認してください。

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